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脊髄梗塞について

当院では専門医として脳神経外科および脊椎脊髄疾患の診療を行っていますが、脊髄梗塞は非常に稀な疾患で専門医でも診療経験はそう多くはないと思います。脳神経外科の一分野としての脊髄血管障害がありますが非常に専門性が高い疾患です。

 一般的に脊髄梗塞は脊髄の動脈が詰まり、脊髄の一部が壊死する急性の病気です。原因としては動脈硬化、血栓、動脈解離、血管奇形などが挙げられます。疫学的には稀な疾患ですが、高齢者や動脈硬化のリスクが高い人に多く見られます。症状は突然の背中や首の痛み、四肢の麻痺やしびれ、排尿や排便の障害などが現れることがあります。稀な疾患であることや診断の難しさから予後は比較的悪く予防が重要です。まずは動脈硬化のリスクを減らすことが重要です。定期的な運動、バランスの取れた食事、禁煙、適正な血圧とコレステロールの管理が推奨されます。疑った場合、脊椎MRIで詳細に評価することが必要ですが、病巣が小さく初期診断が難しいこともあります。腰椎だけでなく胸椎など広い範囲での検査を含めることも大切です。





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